「笑い神 M-1、その純情の狂気」(著:中村計)を読了。これは、驚くほど感動的な一冊でした。
本書はもともと週刊文春で連載されていた記事を加筆・再構成してまとめられたもので、M-1グランプリの前期(休止前の芸歴10年以下しか出場できなかった時代)に焦点を当てています。私は週刊文春の連載を読んでファンになり、待ち望んだ書籍化の実現に歓喜!
「M-1は、なぜこれほどまでに面白く、人を熱中させるのか」をテーマに、M-1優勝者を中心にインタビューや緻密な取材をもとに描かれています。私は第一回M-1からすべて見てきましたが、前期M-1の象徴といえば、9年連続決勝進出を果たした笑い飯だと思います。何度も優勝候補に挙げられながら、あと一歩で優勝を逃し続けていた彼らが、前期M-1最終大会でついに優勝を手にした瞬間は、まさに感動的でした。本書でも、笑い飯が主役として描かれています。
私は、彼らの発想やネタで何度も大爆笑し、感動を受けました。しかし、不思議なことに、前期M-1後に活躍したのは笑い飯の後輩である千鳥でした。そのことがずっと私の心の中にある疑問として残っていました。
この本では、その疑問に一つの答えが示されています。なぜ千鳥は活躍できて、笑い飯は活躍できなかったのか。長年抱いていた疑問が解消され、新たな視点で彼らを見ることができました。
さらに、本書には笑い飯の熱すぎる笑いへの情熱や青春、そしてますだおかだ、ハリガネロック、フットボールアワー、千鳥、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、変ホ長調、キングコング、NON STYLE、パンクブーブーなど、M-1で活躍した数々の芸人たちの熱いエピソードが満載されています。前期M-1を見ていた方なら、間違いなく熱中し、感動できる大作ルポだと思います。私はM-1が好きで本当に良かったと心から感じました。
この感想文を読んで、ぜひ皆さんも「笑い神 M-1、その純情の狂気」を手に取って、笑い飯や他の芸人たちの素晴らしいエピソードや努力、そして笑いへの情熱に触れてみてください。この本を読むことで、M-1グランプリの舞台裏や芸人たちの人間性を知ることができ、さらに彼らの活躍を応援したくなることでしょう。
飛行機の中で一気に読み上げてしまうほど、この本は面白く、感動的な内容が詰まっています。私自身も読み終えた後、前期M-1をもう一度見直したくなりました。M-1ファンであれば、この本は必読の一冊だと思いますし、まだM-1に触れたことがない方でも、芸人たちの熱い物語に引き込まれること間違いなしです。
最後に、「笑い神 M-1、その純情の狂気」は、笑い飯や他の芸人たちの輝かしい活躍を知るだけでなく、私たちがどのようにして笑いや感動を享受してきたのか、そしてどのような想いで笑いを追求してきたのかを考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。この本を読むことで、私たち自身も人生や仕事に対する情熱や姿勢を見つめ直す機会が得られるでしょう。
まとめると、「笑い神 M-1、その純情の狂気」は、M-1グランプリや芸人たちの熱い物語を知ることができるだけでなく、私たちが人生において何を大切にし、どのように成長していくべきかを考える機会を提供してくれる素晴らしい一冊です。ぜひ、皆さんもこの本を読んで、感動と共にたくさんの学びを得てください。