私はブックオフオンラインで安い本をまとめて購入する時があるのですが、悪いことにそれらは読まずに積読本行きになっているケースが多々あります。それが気持ち悪くなってきたので、2024年の下半期はひたすら積読本の解消を行い、2025年には新しい本をどんどん読んでいこうという気持ちでいます。
面白く読める本とそうじゃない本があるのですが、どういう違いがあるか、考えることが多くありました。ひとつはストーリーの有無にあると思っています。ただ事実を説明的に書いていく本は、その分野に対して巨大な関心があれば読めるのですが、どうしてもつまらなく感じてしまう時があります。一方、関心が薄い分野でも、ストーリー形式にさえなっていればグングン読めてしまう。やはりストーリー性が大事だなと思いました。
9月
9月の読書メーター読んだ本の数:4
読んだページ数:1232
ナイス数:7
人生後半の戦略書 ハーバード大教授が教える人生とキャリアを再構築する方法の感想
41歳の私にとって、中年の危機は現実的な不安。前半は共感できる内容が多く、特に「流動性知能」と「結晶性知能」、成功依存症について深い洞察を得られた。仕事に熱心で成功を求める人には響く内容だ。しかし後半、特に第七章以降の「信仰を持つ」という提案には違和感を覚えた。人生後半の具体的な戦略を期待していたが、そこまでの答えは見つからず。前半の素晴らしさだけに、後半の急激な方向転換に戸惑いを感じる一冊だった。
読了日:09月29日 著者:アーサー・C・ブルックス
ゲーム理論トレーニングの感想
何冊か読んだことのあるゲーム理論本の中で最もわかりやすくて詳しい本。囚人のジレンマよりも詳しい話をいくつも知れて大変勉強になった
読了日:09月30日 著者:逢沢 明
読書メーター
11月
11月の読書メーター読んだ本の数:9
読んだページ数:1958
ナイス数:13
臆病者のための裁判入門 (文春新書)の感想
ストーリー形式の前半は大変面白かった。簡易裁判所の判事が司法試験を合格してなくてもなれるのが驚き。民事調停や簡易裁判所、高等裁判所の役割の違いや、各登場人物のキャラクターの違いが面白かった。しかし、臆病者はここまで戦えないのではないのだろうか…タイトルは偽りがあるような笑
読了日:11月01日 著者:橘 玲
ぶらり世界裁判放浪記の感想
女性弁護士である著者が131ヵ国を訪れ、各国の裁判所傍聴記録と旅のエッセイをまとめた一冊です。 本書では、各国の裁判所における外国人の傍聴許可、当日傍聴の可否、メモ取りの可否など、興味深い違いが紹介されています。例えば、女性の権利で先進的なニュージーランドでは裁判中のメモが禁止される一方、ブラジルでは最高裁判所の審議がインターネット(ジャスティスTV)で公開されているなど、意外な発見が満載です 美しい文章で綴られた本書は、世界の司法制度を知るだけでなく、旅行気分も味わえる一石二鳥の読み物となっています
読了日:11月01日 著者:原口 侑子
公安アンダーワールド: 日本の秘密情報機関 (別冊宝島Real)
読了日:11月07日 著者:
はみだす緑 黄昏の路上園芸の感想
街で見られる路上園芸を著者が独自のネーミングセンスで分類し解説した本。「さらし首園芸」「スパルタ園芸」などネーミングセンスが抜群。膨大なネタ集はどうやって収集したのかが気になるところ。他人の家の植物を撮影して本に掲載するのは許可的に難しいので、イラスト化したと思われ、そのイラストが可愛い!後半の「路上園芸アイテム集」は大変参考になります。街歩きの参考にしたい!
読了日:11月09日 著者:村田 あやこ,藤田 泰実
たのしい路上園芸観察の感想
植物の力強さ、壮大さに圧倒され続けた本。そんな植物たちを記録し、まとめた著者の執念にも圧倒された
読了日:11月09日 著者:村田 あやこ
知的幸福の技術: 自由な人生のための40の物語 (幻冬舎文庫 た 20-4)の感想
橘玲のエッセンスを読みやすい短文形式で豊富に読める。橘玲入門としてもおすすめ。金融系の話に興味があればさらにおすすめ!普段の橘玲の本ではあまりない叙情的な「余韻」を感じることができる
読了日:11月10日 著者:橘 玲
日本の国家破産に備える資産防衛マニュアルの感想
橘玲さんの大ファンで何冊も読んでるけど、本書はすんなり頭に入ってこなかった…財政破綻しないという意識が僕にはあるのかもしれない。最新版が読みたい
読了日:11月29日 著者:橘 玲
読書メーター
12月
12月の読書メーター読んだ本の数:7
読んだページ数:1721
ナイス数:14
独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」 (講談社現代新書 2654)
読了日:12月07日 著者:山野 弘樹
80's エイティーズ ある80年代の物語の感想
著者橘玲による80年代振り返り自叙伝。80年代前後の空気が著者の体験を通じて感じ取れることができる。ビジネス編、精神世界の人たちからオウム真理教に繋がる話はかなり面白かった。80年代の記憶がある人はより楽しめるだろう。
読了日:12月17日 著者:橘 玲
現代振り飛車の絶望、そして希望 (マイナビ将棋BOOKS)の感想
将棋高段者を対象としたこの一冊は、現代振り飛車の課題と可能性について論じています。振り飛車党として序盤理論に強い関心を持つ私には目新しい発見はありませんでしたが、著者の言語化能力と盤面説明力は卓越しており、複雑な将棋理論が分かりやすく解説されています。ただ、本書の大半が振り飛車の欠点分析に費やされ、読者が期待する「希望」の部分が極めて少ない点は残念です。「実戦的に強い」という主張も具体例が乏しく、著者独自の視点でより掘り下げてほしかったと感じます。
読了日:12月17日 著者:あらきっぺ
カール教授のビジネス集中講義 ビジネスモデル構築の感想
良書。ビジネスモデルの発想のお供に最適。今自分が手掛けているビジネスはないけれど、何か始める時は改めて読み返してみよう。他のシリーズも読みたい
読了日:12月23日 著者:平野敦士カール
悪徳商法 あなたもすでに騙されている(文春新書)の感想
20年以上前の出版ながら、その分析や洞察は現代にも通じるものがあり、示唆に富んでいます。 当時の「資格商法」の手法は、現代のWEBデザイナーや動画編集で高収入を謳う広告に形を変えて継承されているように見受けられます。このように、悪徳商法の本質的な手口は時代とともに姿を変えながらも、基本的な構造は変わっていないことがわかります。 特に印象的だったのは「SF商法」の分析です。巧妙な心理操作と緻密な営業手法の解説は、被害を防ぐための知識として有用であり、消費者教育の観点からも重要な示唆を与えてくれます。
読了日:12月30日 著者:大山 真人
残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法の感想
橘氏の近著を多く読んでいる私にとっては、内容に既視感を覚える部分が多くありました。しかし、これは逆に言えば、著者の主張が10年以上の時を経ても色あせていないことの証左でもあります。 本書で展開される残酷な現実に対する冷徹な分析と、そこから導き出される生存戦略は、橘氏の著作を初めて手に取る読者にとっては、新鮮な衝撃とともに多くの気づきを与えてくれるはずです。現代社会を生き抜くための本質的な指針を示す、示唆に富んだ一冊といえます。
読了日:12月30日 著者:橘 玲
読書メーター