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[読書感想]八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」

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湘南駅で開催された路上探険フェス。数々の本を購入し、記事に感想を書きました。その中でも、印象に残った『八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」』を個別記事にします。

八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」

八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」
八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」

八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」はパチンコ偏愛の栄華さん( @henaieika )が監修したパチンコ特集。

冒頭の「編集のことば」によると、本書の制作には5年の歳月がかかっているという。本書を最後まで読むと「5年」に納得するほど、凄まじい本だった…こんな理想的な特集本はなかなかない。 冒頭の文章に絡めて言うと、まず僕もパチンコに対しては良いイメージがなかった。街中で見るパチンコ店は「派手で自分とは関係のない建物」だった。

ただ、本書を読むとパチンコホールに対して強い関心が湧いてくる。 最初の写真ではパチンコホールの見た目の味の良さが伝わり、P16から始まるの看板一覧写真では日中と夜、それぞれのパチンコホールの良さが伝わってくる。

最も興奮したのは文字の対談

本特集号で最も興奮したところは松村大輔(@cadono )さんと栄華さん対談(P36)。

『M 初めて栄華さんに会った時に、いきなり見せてくれたのが、「パ」の半濁点が串刺しになっている①の看板。我々の界隈では「串刺しパ」って呼んでいて(後略)』(※Mは松村大輔さん)

この松村さんの「我々の界隈」という言い方が大好きすぎて、夜中に何度も思い出し笑ってしまう。 というのは、その前に松村大輔さん著「ヨキカナカタカナ」のP122「串刺しパの世界」というコラムを読んでいて、僕は「串刺しパ」について知っていたから、興奮した…!

「串刺しパ、知ってるー!!」って…マニアの世界が交錯する瞬間に興奮してしまう。
(「ヨキカナカタカナ」について路上探険フェスの記事をご覧ください)

ヨキカナカタカナ
ヨキカナカタカナ

延べライズ

そこからも、パチンコの「パ」についての談議も面白すぎます。 後半には伸びるカタカナ「延べライズ」についての談議。ここで松村大輔さんは『「延べライズ」って勝手にネーミングしてるんですけど、」と話した箇所で「そう、マニアは勝手にネーミング作りがち!!」と思って夜中に爆笑。

パチンコでは「パ」を長く伸ばすことについて、再び談議!その他にもこの対談は看板文字が好きな人、全員に読んでほしい…

パチンコホールを鑑賞すること

P42からのホール鑑賞入門も圧巻。こんなに見所があるのかと鑑賞ポイントを見ながら何度も唸ってしまった。

P46のホール鑑賞チェックリストは街歩きで真似をしたいと思った。

P60の「美しい盤面秘蔵コレクション」はパチンコに興味がなかった僕でも、美しいと思う盤面写真が展開。

「こんなにすごい本を作った栄華さんってどんな人?」と気になりすぎたところにP65から、インタビューが始まり、なぜ栄華さんがパチンコ文化を広めているかが明らかになる。語られる全てのエピソードが印象深い。

後半の転用ホール図鑑、パチンコホールのサービス七不思議、トイレ研究所、奇抜建築論も全て面白い。

P85の実機コレクターのインタビューは人間の哀愁やパチンコの哀愁とも重なり、強く胸を打つインタビュー。

八画文化会館vol.7 「偏愛特集:パチンコホールが大好き!」を読み終わった頃にはパチンコホールに関心のなかった僕が、パチンコホールに関心を持つようになります。特集本として理想的すぎる本。パチンコホールに関心のない方にこそ、ぜひ読んでほしい。

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