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世界最大の繁殖地、天売島でウトウナイトウォッチング

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約5分

「ウトウ」という鳥をご存知でしょうか? ほとんどの方は初耳だと思います。

ウトウは海鳥で魚を取ることの名人のようです(名鳥?)。巣穴で待っている雛のために日々海に潜り、魚を取ります。黒い毛に覆われ、鋭いくちばしが特徴です。天売島が世界最大の繁殖地で、世界各国から鳥の研究家がウトウの生体を調べに来るようです。ウトウの写真集を作られている方もいます。100万羽近いウトウが天売島で繁殖します。ちなみに、天売島の人口が377人ですので、超単純計算で人と比べて2,652倍のウトウがいることになります!

Wikipediaの説明ですと、以下のようになっています。

北日本沿岸からカリフォルニア州までの北太平洋沿岸に広く分布する。日本でも北海道の天売島、大黒島、渡島小島、岩手県の椿島、宮城県の足島などで繁殖する。天売島は約100万羽が繁殖するといわれ、世界最大の繁殖地となっている。足島は日本での繁殖地の南限とされ[2]、「陸前江ノ島のウミネコおよびウトウ繁殖地」として、「天売島海鳥繁殖地」とともに国の天然記念物に指定されている。
ウトウ – Wikipedia

どんな外見の鳥か知りたい方は下記のGoogle画像検索などでウトウと検索してください。
Google画像検索「ウトウ」

天売島では夜に、ウトウの帰巣を見るウトウナイトウォッチングに参加することができます。

民宿栄丸でウトウウォッチングに向かうバスに直接乗車

民宿栄丸に着くと、「今日の夜、ウトウウォッチングに行きますか?」と訪ねられます。「はい」と答えると、予約の手配をしていただきます。ですので、民宿栄丸に宿泊する方は予約不要です。ウトウナイトウォッチングは1人1000円かかります。私が天売島に行った4月末はギリギリ、ウトウナイトウォッチングが始まっていたようで、4月前半だとまだ帰巣が始まっていなく、バスも出ていませんので、5月より前に行く場合は注意が必要です。

バスは19時頃に直接、民宿栄丸に迎えに来てくれます。そのため、夕ご飯を17時半ぐらいから食べます。「バスが19時に来ますので、5分前には用意してください」と言われていたけれど、実際には18時45分にバスが来ました。慌てて用意してバスに乗り込みます。

20人ぐらいのマイクロバスに乗り込みました。その日の同乗者は同日、民宿栄丸に宿泊している10人ほど。民宿栄丸からもう一つの旅館を経由し(そこで6人ぐらいが乗車)、ウトウの巣がある赤岩展望台にバスで向かいます。ベテランのガイドさんがバスの運転をしながら、ウトウについての説明をしてくださいます。丁寧な説明でウトウのことがほぼわからなかった私でも、一気にウトウのことがわかるようになりました。

赤岩展望台でウトウナイトウォッチング

19時に着くように赤岩展望台に向かいます。19時というのは外が暗くなり、ウトウが巣へ帰っている時間です。赤岩展望台は街灯がほぼないため、辺りが真っ暗です。真っ暗であるので、人間にとってはかなり見えにくい環境ですが、その分、ウトウにとって良い環境といえるようです。

ただ、ウトウナイトウォッチングに来ているのに、生のウトウが見れないのは残念です。そのため、懐中電灯を照らしてウトウを見ることとなります。懐中電灯はバスに備え付けがあるので、貸していただきます。ただ、ウトウは光を見ると朝だと思ってしまうので、あまり当てないでほしいとのことなので、本当に見たいときだけそっと光を当ててウトウを観察します。

ギリギリ撮影できたのがこんな感じです。iPhoneだと撮影するのがこれぐらい明るさの写真が限界です。

巣穴へ帰るウトウ

巣穴へ帰るウトウ拡大

たくさんのウトウがスキップをしているように巣穴を探していました。ガイドの方の話を聞くと、単身のウトウであり、相手を探しているか、空いている巣穴を探しているようです。この暗い写真だとわかりづらいのですが、本当にたくさんの巣穴がありました。

翌日、天売島のサイクリングして昼間の赤岩展望台の写真を撮りましたので、掲載します。巣がたくさんある様子がわかると思います。穴が全部、巣です。

昼間の赤岩展望台

赤岩展望台昼間2

カラスが遊びに来ています(もしかしたら天敵かもしれません…)。
赤岩展望台昼間3 withカラス

昼間の赤岩展望台4

本バスツアーでウトウを赤岩展望台で観察できるのは19時から20時までですが、私が行った日は風が強く、あまりの寒さに20分ほどでバスに戻りました。ウトウナイトウォッチングの時は厚着をしていきましょう。他の方も30分ぐらいでバスに戻り、時間より早くウトウナイトウォッチングは終了しました。

帰りもバスで各宿に送っていただけます。天売島はウトウの最大の繁殖地であり、多くのウトウを見れるのは世界でも天売島だけだと思います。天売島に行ったときは、ぜひウトウナイトウォッチングに参加しましょう!

ウトウの帰巣動画

私が撮影したものではありませんが、天気が良ければこんな帰巣の風景が見れるはずです。私が参加した4月末は19時時点でもう暗く、こんなに綺麗に見えませんでした。

ウトウナイトウォッチングまとめ

  • 民宿栄丸に宿泊する場合は予約不要です(他の宿泊場所は問い合わせたほうがいいと思います)。
  • 早くても4月末からしかウトウナイトウォッチングは始まっていません。念のため実施を確かめてみましょう。
  • 料金が1000円かかります。
  • 寒いので厚着をしましょう。
  • iPhoneだとちゃんと撮影できません。辺りが真っ暗なので、暗くても撮影できるカメラを持っていくか、諦めましょう。
  • これだけ巨大なウトウナイトウォッチングができるのは天売島だけだと思います。シーズンであればぜひウトウナイトウォッチングに参加してみましょう。

この記事は

この記事は2013年4月27日、28日、29日に手売島・焼尻島に旅行後、ブログを立ち上げた「手売島・焼尻島・羽幌町旅行記」を#AKANUMAに移転した記事です。文章中随所に出てくる「寒い」という記述は天売島に4月末に行ってしまったからです。実際は6月以降に旅行するのがおすすめの季節のようです。他記事は天売島カテゴリをよりご覧ください。

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