日常の喜び気づかせてくれる芸術家
戦争のニュースが流れない日はない。新聞の世界情勢の欄では、ほぼ毎日イラクに関する事件が伝えられる。たまにイラクの字がない日であっても、アフガニスタンや、アジアでの内戦が伝えられる。自爆テロのニュースもよく流れる。住んでいる国や情勢、宗教が違うので、私は間違ってる、と言うことはできない。ただ、同年代の人が自爆テロを行っていることに対して、胸が非常に痛むことだけは事実である。
その胸の痛みを少しでも癒してくれるのが、芸術家である、と思っている。芸術家は時代を意識しながらも、時代を超越し、流されないものだと思っている。「反戦を叫ぶよりも、飯が美味い、ということを教えてあげたい」と言った永積タカシという音楽家がいる。大抵の人は銃で人を殺すよりも、美味い飯を食うときのほうが幸せであるはずである。それを聞くと、私はアメリカの兵士に飯が美味い、ということを教えたくなってくる。それは難しいとしても、少なくとも私が今、美味しい飯が食べられて幸せということが実感できる。
芸術家の生活は、さも狂気だろう、という思い違いが多い。尊敬している町田康というパンク歌手であり、詩人であり、作家である人物がいる。詩で使う言葉は狂気に満ち溢れていて、叫ぶように歌う、小説は革新的である。町田康は日常は来るっているのだろう、と思ってしまう。町田康の日常は(WEBで公開されている)午前中は原稿を書き、午後は人に会ったり、諸作業をして、日付が変わる前に寝ている。日常は一般の人と変わらない。だが彼はあるインタビューで、「作品を作っていく創造性は何ですか」、というインタビュアーの質問に対して、「貧乏であること」と答えている。町田康は貧乏に、つつましい日々を暮らしている。
両者の主張も一般の私たちと特別な境界線があるわけではない。どちらも一般の延長線上存在しているはずである。だが、それらの主張に気づく人はなかなかいない。両者の主張は日常の中の大切なものに気づかさせてくれる。
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過去にFC2ブログで運営していたブログ「大学生レポート書き方・作成サポート」の文章を#AKANUMAに移転した文章です。
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